板金職人さんの仕事が好きです。
先端の材料や工法を現場で支えるのは、何百年も変わらないクラフトマンシップ。古くて新しい、硬くて柔らかい、鉄という材料を自在に操る魔法。
設計意図を、それ以上の物にしようと全力でぶつかってくれます。「俺が雨風から家と人を守る」という使命感と誇りを感じます。
夏は冗談抜きで卵が焼けるフライパンのような屋根の上で、冬は雪と凍える寒さの中で鉄と対峙するプロ中のプロです。
富山の職人さんの多くは真面目で前向きで研究熱心で、与えられた義務以上の仕事をされます。
私の印象では板金工事がその筆頭格で、いつも予想以上の仕上がりになります。
伝統的に金属加工業が盛んなのと、多雨多湿多雪というタフな気候によって磨かれたものかもしれません。
そういう地域で仕事ができることを幸せに思うし、あとは設計者の力次第なのだと奮い立ちます。
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