2世帯住宅の設計依頼も時々あります。
これは単世帯よりずっと難しく、また面白いものでもあります。
一戸建て住宅というより、公共スペースをもった複合建築とも言えるかもしれません。
それぞれの家族の関係によって最適な回答は違ってきます。
サザエさんの家のように全てを共用する家もあれば、キッチン、お風呂から玄関まで全て分ける家もあります。
2世帯が一緒に住むなら、プライバシーとコミュニティのバランスが重要。
家族のコミュニケーションとは、共用スペースをつくればそこで生まれるというほど単純ではないでしょう。
むしろ、好きなようにできる自分のスペースを持つことが、よりスムーズな対話を生むような気がします。
なおかつ、一緒に暮らす楽しさやメリットを感じられるような設計をしたいところです。
私たち自身、両親と2世帯・3世代で住んでいますので、その経験も生かしていきたいと思います。
特に小さな子供にとって、おじいちゃん、おばあちゃんと一緒に住む意味は多いにあるのではないでしょうか。
2006年 富山のH邸 子世帯 → 親世帯 → 緩衝帯となる共有スペース