住宅業界においては、住宅が「商品」として扱われ、差別化のために広告宣伝やマスコミによって記号化されていることを感じます。
家はオール電化が当たり前、外断熱が優れている、布基礎よりベタ基礎が良い、融資はフラット35が絶対お得、エコポイントを取得しないと損、などなど。
例えばオール電化では、「なんとなくランニングコストが安そう」というイメージが先行していて、深夜電力を有効に使いにくい生活スタイルであるなど、メリットが少ないケースもあります。
電気が良いか、ガスを利用すべきか、あるいはハイブリッドで行くか。その方のライフスタイル、空間構成にふさわしい技術情報を客観的に提供します。
構造についても、設計スタート時点では明確に決まっていません。
住まい手や敷地にふさわしい空間やデザインを実現するために、検討・提案の結果、木造、鉄骨造、RC造などの構造が選択されています。
例えば、広々とした空間を実現するには鉄骨造が有利です。耐火性や遮音性ではRC造が優れています。木造にはプランの自由度があり、構造体をあらわしにすれば木の温もりを感じられます。
断熱については、構造と一体的な面があります。 その構造と空間とデザインと使われ方、要求性能にふさわしい断熱方法を、コストバランスを見ながら検討しています。
たとえばRC造であれば壁やスラブの熱容量を活かすために外断熱が有利なケースが多いですが、外観をうち話にしたい場合には内断熱が基本となります。 また、軽量な木造、鉄骨造においては本来「外断熱」という表現は正しくありません。
空調や換気、照明などについても、それぞれの家の要件に応じて最適化することが大切です。
どんな暮らしがしたいか、どんな空間で過ごしたいか。夢の実現のために客観的な情報を提供し、じっくり話し合い、目的に合うシステムを組み立てる。
どこへでも向かえるように、建築設計dueのギアは常にニュートラルに入っています。
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