建築設計dueは、富山県内を中心に、時には石川県や福井県での仕事もしてきました。
ところが突然、千葉県の方からオファーがあって驚きました。
海外在住経験のある方で、富山くらいは平気だったのかもしれません。
自分が建築の仕事を学んだのは東京ですし、一時は千葉県民だったこともありますが、これはさすがに武者震いをしました。
お付き合いを始めると、施主さんは本当に素晴らしい方でした。
打合せで何度も「旅行がてら」と仰って富山まで足を運んで下さいました。
設計を終え、役所で協議、申請し、施工者を探して競争入札を行い、工事監理に通いました。
優良な建設会社にも恵まれ、様々な難題を解決していき、無事に完成させることが出来ました。
工事中に北陸新幹線が開通したことで「通勤」もずいぶん楽になりました。
そして、大好きな施主さんに会いたいという思いが、遠い現場へ向かう大きなモチベーションになっていました。
近い現場に比べれば大変だったはずですが、いつの間にか夢中で駆け抜けていて、とても良い経験になったと思っています。
というわけで、遠方の仕事であってもオファー次第では請けさせていただく気持ちはあります。
しかしその場合には、普段の仕事以上に、施主さんとの深い信頼関係が前提になると思います。
双方ともに時間と労力が必要ですが、同じ方向を向いて団結する頑強な一枚岩になれたら、何事も怖くはありません。