富山県の住宅床面積は日本でも1,2を争うほど広いのだそうです。
大家族の農家などでは100坪の家も珍しくなく、3~4人家族の新築住宅においても40坪くらいが標準でしょうか。
東京では20~25坪のマンションが標準的ですから、大きな違いです。
土地が安価であること、住宅供給業者側の都合、そして家を建てて初めて一人前と認められるような地域性もあるのかもしれません。
dueは小さな家を多く造ってきました。コストの制約も理由のひとつですが、あえて小さな家を提案したり、望まれたりすることもあります。
その経験から、小さな家のメリットも感じてきました。
小さな家は、掃除がラクで、空調負荷が小さく、ランニング・メンテナンス費用も少なく、老後に部屋が余って困ることもありません。
小さな家は、シンプルに論理的に造ることができ、コンセプトが明快になり、個性的な表現が可能です。
小さな家は、坪単価としては割高になりますが、総額は確実に低くなります。同じ予算ならば素材や構造や断熱などにお金を掛けられます。
ただし、小さな家ほど工夫が必要で、設計の難易度が高くなります。住まい方については、建て主の側でも十分な理解と検討が必要です。
うまくプランニングすれば床面積20坪でも豊かに暮らせますし、30坪もあればゆったりした空間が造れます。
本当に必要なものをしっかり見つめることで、小さくても豊かで楽しく自分らしい家はできます。
経済の停滞、省エネルギー、環境、人口減少...小さいことの価値を見直すべき時代かもしれません。
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