建築設計dueでは、メーカー既製のシステムキッチンを採用することが少なくなりました。
形態やデザインの制約があり、余計な機能も多く、コスト的にもメリットが少ないからです。
キッチンは奥が深く、家にとって中心的な設備と言っても良いでしょう。
これについては、何回かに分けて書きたいと思います。
下の写真は、O邸のコンクリート・キッチンです。
コンクリート・ハウスのシンボルとなるアイランドキッチン。
ダイニングテーブルと一体で重量約2トンというヘビー級。モルタル塗りではなく、中までコンクリートでできています。
私たちは、デザインの面白さだけでこれを作ったわけではないのです。
特殊なコーティングが施され、傷にも熱にも強く、水も油も染みこみにくくしました。
天板の上でそのまま、ピッツァやソバをこねたり、餃子の皮を作ったりも出来ます。
何をするにもウルトラ・タフなキッチン。
肉厚の特注ステンレスシンク。 油はねを防ぐ開閉式レンジ蓋。 最新型の食器洗浄機やIHヒーターも組み込まれています。
アイランドをすっきり使うために、背後にパントリー室を設けて家電や冷蔵庫、食品を納めています。
値段もウルトラ級? と思われそうですが、実はローコスト。
たいていのシステムキッチンより安く作ることができました。
しかし、やり直しの効かない現場打ちコンクリート。
現場監督と職人さんにとっては、冷や汗の連続だったと思います。 もちろん私たちも。
次は、MA邸のコンクリートキッチン。
ノウハウの蓄積があったので、迷わず提案できました。
どちらも、家の中心としてどっしりと、個性的な存在感を放っています。