昭和の頃、家族の団らんの中心にはテレビがありました。
リビングのコーナーに「テレビ台」を造り付けることがありました。まだブラウン管の時代です。
平成になると薄型の液晶テレビが普及し、大画面化が進みます。
住宅展示場のリビングには大抵、大きなソファセットと壁掛けテレビがあると思います。
しかし令和になって、若年層を中心にテレビ離れが急速に進んでいます。よりパーソナルな携帯端末を使い、各々が世界と繋がり、好きなコンテンツを自由に楽しむようになっています。
ソファとテレビの配置がリビングルームの間取りを決定する時代は終わりを告げようとしています。
アンテナや同軸ケーブルなどのテレビ受信設備をもたない家も当たり前になってきました。もはや光ケーブル1本とWi-Fiで十分なのです。
家族がテレビというひとつの対象に向かう「方向性」がなくなると、リビングルームの定義が変わり、プランは自由になります。
料理や食事やお酒、楽器やフィットネスやコレクションを楽しんだり、読書や学習や制作をしたり、ペットと触れ合ったり。
これからの家は、好きなモノとコトを集めた、その人らしい、その家族らしい時間の過ごし方を表現できると思います。